<   2010年 08月 ( 6 )   > この月の画像一覧

シングルスイッシャーは何者か?

昨日の続きみたいな物ですが、とりあえずこのお題ではシングルスイッシャーに言葉の上でのアイコン的な物をつけてあげようと思います。

シングルスイッシャー、それはズバリ「消え去ろうとしている日本文化」です。
うわ、わかり難い。
誰かから聞いたのですが、日本人の文化というのは、恥の文化という物らしいのです。
やっちゃえやっちゃえ、だけではだめで、自ら自分を抑制する。
我慢したり、露骨さを押さえたり、奥ゆかしい、心に少し余裕を持つというもの。
そういうのって、ワビサビっていうの?

まあ、そういう僕はゴリゴリに前に進むパワースタイルを良しとする部分があるのですが、たまにそういった部分が自分の中に残っている事も感じるのです。

トップウォーターの釣りというのは特にそういった部分を遊ぶのが残っているジャンルなのかと思うのですが。
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<ポム君の家系図>

ま、あんまり御託を並べると、ややこしくなるのでルアーを例に話してみましょう。
とりあえず今回は、最近のトップウォーターでは完全に主流となったダブルスイッシャー。
これを、同じペラ物としてキーワードを出して比べてみましょう。

ダブルスイッシャーは、アメリカン、プロペラ、半自動
シングルスイッシャーは、日本、ボディー+ペラ、程よい抑制の手動

そんなイメージです。

ダブルスイッシャーの構造のメインイメージはプロペラな気がするんです。
毎度書きますが、お互いを比べて、解りやすく整理した上での話です。
もちろんダブルスイッシャーもボディーは大事です、それは解っているけど印象としてはプロペラな気がします。ルアーとしてまずプロペラが仕事をしている。ルアーをつくる人間としては、案外個性を出し難い、デザインしづらいルアーとも言えます。あ、ちなみにこの場合のデザインというのは、形、ラインのデザイン性の話ではなく、動きのデザインです。どんな動きを出すかです。まあ、そこを楽しむのが、作り手の楽しみなんですけど。また、逆にプロペラが仕事をするのでビルダーの腕や、意思が無くても形になるのもこのルアーでしょう。

シングルスイッシャーはあくまでボディー+αのプロペラです。
常にボディーとプロペラのバランスを考えなくてはいけない。そうしないと動かないというか、そのバランスで動きの質をコントロールするんです。首を振った後の余韻を持たせて、スライドさせるのか?(ポムはそんな感じ)、ウェイトやプロペラで制御してテーブルターン系にするのか(Qpはこちら)、はたまたそれ以外の何か。作り手としては、すごく真っ当に構造と向き合う、面白いルアーなんです。作り手がそういった幅を持たせる事が出来るという事は、使い手もそのルアーの癖を知って楽しむ遊びが出来るという事です。

つまり、シングルスイッシャーはルアーの構造として、とても抑制の利いた物なのだと思います。
そこにこのルアーの奥ゆかしさと、かっこよさがある。
日本人としてのワビサビを感じる事が出来るのです。

と、ここまで書いて、やっぱりシングルスイッシャーはペンシルに似ているなー、と感じました。
僕が覚えている印象的な言葉に
「シングルスイッシャーは足かせのついたペンシルである。」
という言葉があります。
シングルスイッシャーのルアーとしての機能を見事に言い表した言葉だと思います。


というわけで、シングルスイッシャーはペンシルと同じ、最後に残されたワビサビのルアーだという事です。
ザラを効率よく使うアメリカ人と違い、日本人のペンシルはわびさびによる進化だと思います。

明日は、そのペンシルとシングルスイッシャーを比べる事で、さらにシングルスイッシャーを浮き彫りにして行きましょう。
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今日は宣言通り、シングルスイッシャーの話です。

が、その前に昨日のKKAの答え。
ケーケーエー、これを3回位繰り返すと、「ケーケーエー、ケーケエー、ケーキエー」
景気えー、となるのです。
80年バブルをイメージしたサインは景気がいい証。
プラムフィッシュは僕にとって景気の良い色なのです。


ここで四方山話はおわって、シングルスイッシャー。

まず始めに、お店の人から
「シングルスイッシャーって、トップをして間もない人とかにはわかり難いルアーなんですよ。」
と言われたとき、一瞬「なんで?」と思いました。
そして、すぐに自分もそうだった事を思い出し、「なんで?」と思ってしまった自分を反省した訳です。

簡単に言うと、シングルスイッシャーって、トップ界の立ち位置が解りづらいんだと思うんです。
今まで、ルアーの種類一つ一つの区分けははっきりはされてないですが、例えば僕的にこんな風な印象じゃないかと思います。

例を書いてみますと

<がっつき系>ノイジー、ダブルスイッシャー、リップもの
<おおらか系>ペンシル、ダーター
<一発大物系>ダーター、ポッパー
<器用な優等生>シングルスイッシャー、ポッパー、ペンシル

印象で書いたのでこれが全てではないですが、こんな感じじゃないかなーと。
ポッパー、ペンシル、ダーターは2度登場させていますが種類によって違うかなとか思いますし、ダーターは器用に入れる事も出来るでしょう。
ま、印象です。

で、クラスメイトでもそうでしたが、割と顔が良くて、性格もなかなか、成績も良い。
みたいな人って、あるきっかけで、特徴の無いやつ、と言われたりするんです。
僕もそれで悩んだ口です。ウソです、僕はダーターみたいなもんで、いつも一発大物狙いでした。

同じスイッシャーでもダブルスイッシャーだと、釣れる安心感がある(ルアーが仕事をしてくれる)。
同じ首振りでもペンシルなら、何処か割り切って「これで釣るんだ!!」みたいな思い入れが出来る。
でも、シングルスイッシャーはそこが解りづらい。

何かを評価するのに6角形とかで表現する事がありますよね。
シングルスイッシャーはあれで表すと平均的に奇麗な6角形になるタイプです。
動かしやすい、投げやすい、楽しい、釣れる。
文句は無いですし、僕は大好きです。
でも、何かがものすごく特別な物ではない
でもね、器用な事、使いやすい事、答えてくれる事、というのは、自然とやり取りをする釣りという中では、とても大事な事です。
一生懸命釣りを勉強すればするほど、そう思うようになりました。
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<6角形表の例>

「良いとか悪い」では無くて「わかり難い」
これがまさしくシングルスイッシャーの悩みなんでしょう。

という訳で、これから
●シングルスイッシャーは何者か?
●シングルスイッシャー好きのよろこび
●シングルスイッシャーの使用例

と、シングルスイッシャー徹底解剖に入りましょう。
そして、ある時僕の中で起きたシングルスイッシャー革命のように、シングルスイッシャーを好きになってもらいましょう。


明日に続く
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さてと、ここを書く前に少し昨日のネタに補足を入れました。
昨日の一番下に書き足しましたので、そちらも見てください。

今日もまずは写真から(今日も仲良くポムとQP)
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<明バック>
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<暗バック>

それからもう一枚。
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<こちらが写真撮りに苦戦した背中の色>

宇宙タナゴに次いで見え難かったのはこのプラムフィッシュではないでしょうか?
ざっと特徴を説明するとアルミ張りの魚のベースの上にクリアーの赤が吹いてあり、
背中はクリアーのディープパープル。
ただし、パープルは暗くなりすぎると色がわかり難いので、少しシルバーを混ぜて、キラキラさせています。
おなかはややぼんやりとした白で、側線にくっきりはっきりの白色のライン。
背中は80年代のバブルを思い出させる、ちょっとリッチな感じの痴虫のサイン。

丁度これの塗りを仕上げている頃、彼女が民芸のお皿や器を買っていたんです。
で、それを見ながら、民芸についてその無名性、作者の名前より、その道具が持ち主と同関係を持つかみたいな話をしていて、僕も道具をつくる人間として
「わかるわ~、結局はつくった物は自分の手を離れて、新しい持ち主にどう可愛がってもらえるか、が大事やからなあ。自己主張だけではいかんのよ。」
的な事を話したりして。
そんなことを言いつつ作業に戻って、このコテコテのサインが目に入った時、少し恥ずかしい気持ちになったのを思い出しました。僕は民芸からは遠い人間だと…。

ちなみに、このルアーのサブネームは「KKA(ケーケーエー)」
意味わかりますかね?
ヒントは今では考えられない、そんな時代もあったのだと。
(答えは、明日の痴虫ノートにて。)

四方山話だけで長くなってしまいましたが、このルアー、痴虫の課題である「赤を研究せよ!!」
の一つの形です。(他に「青を研究せよ!!」とかもありますが…。)

前回の海馬ではフルソリッドの赤でしたが、今回はウッドルアーで出来る赤の光をどうやって遠くまで飛ばせるかがテーマでした。
世には、このようなホロや光り物に赤をのせた色はあるんですが、僕のはじめのイメージソースはクリアレッドのプラスチックルアー。
世の赤色のルアーの中でも抜群のきらめきはクリアレッドだと思ったんです。もちろんウッドは透けないので、そこを工夫して出来たのがこの色。結局は、ホロの上に赤をのせた物と似た感じになりました。

そんな思いで出来た色ですが、この色は割と古い伝統色としてもクランク等で見る事が出来ます。きっと、何かしら魚のスイッチに触れる要素のある色なんだと思います。その辺りはこれからの課題、是非実体験をして書きたいです。

ちなみに、僕の心の先生の一人、小川健太郎さんは、赤は血の色だとおっしゃります。
これを初めて知ったとき、なんじゃこの人はと心が躍ったのを思い出します。
血の話ついては、僕なりにとある経験で感動した事があるのですが、それはいつか色別の話でもする時に書くようにしましょう。
(忘れないように、実際の痴虫ノートに今メモを書き込みました。)

今日はそんな所で。

<補足 9/9>
コパザリより始まったモノクロモード、こちらにも追加。
さあ、お決まりの薄目でご覧下さい。
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<明バック モノクロ>
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<暗バック モノクロ>

その結果、ものすごく面白い発見がありました。
思ったよりホイルの赤色の部分が明るい。
この色の中心であるホイルの赤はこの写真で見る限り、暗い方の中間色になると思います。
光を取り込んでくれた分、べた塗りの赤より、時に明るく、少ない光にも反応してくれている気がしました。
これは、机の上でのことですが、嬉しい発見です。

それと、暗くなった時に(暗バック)狙いだった側線の白が効いていてくれて嬉しかった。
ちなみにこの側線の要素、ここでは説明しないですが、一つ下の3の説明と少しリンクするんです。
光を透過した時の魚の図とか見ると、ほら、このラインがニュルリと。
まあ、ここでは明暗が反転していますが、ここに何かあるのは偶然ではない、という事は確かだと思います。
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今日もまずは写真から

<バック(空)が明るい状態>
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<バック(空)が暗い状態>
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さてさて、この3という色、ぱっと見るとオールドの色にありそうな、~ヘッドと呼ばれる系統に見えますが実は面白い所からネタを拾ったのです。

そのネタ元とは、前回の海馬で塗った反吐ワカサギでした。
魚系の反吐カラーを塗るという事で、吐き出されたいろいろなベイトの写真を集めていた時の事。
面白い事に気がつきました。
「あれ、吐き出された魚、どの魚もよく似てるなあ。」
そのその共通点を図にしたのがこれ。

<小魚の皮をひんむいた図>
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ちなみにおなかの黒い所は元気な時は銀色でピカピカです。
これを図案化して行くとこのようになります。

<光を透過した魚のシルエットイメージ>
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ほら、3になって来たでしょ。
今回は、側線と背骨で出来る影はデザイン的に排除しましたが、こんな感じでイメージをつないで出来た色なんです。

更に、色の配分として、ルアーがプラスチックならば、ボディー(肉の部分)を透けさせる事が出来るんですが、このルアーはウッド故に透けない。
という訳で、その代わりに回りになじむように蛍光色のチャートをボディーに配色したのです。
一番はじめの白バックの写真を薄目で見てもらうと、そのイメージが伝わるかと思います。

ちなみに、チャートという色、派手な色としての認識があると思いますが、空が明るい場合は上記のように明るいバックと馴染んで、ナチュラルな色に見えると思っています。
逆にオーバーハングの下にルアーを滑り込ませた時は、2枚目の写真の様にシルエットが出るという事でアピールの強い色に見えるのではないでしょうか。

今後ここに詳しく書く事になると思いますが、上の2枚の写真を見比べることで「背景の色によっていかにルアーの見え方が違うか」を少しだけ見てもらえる事が出来るかと思います。
その色が強い色(アピール色)なのか、弱い色(馴染む色、ナチュラル色)なのかは環境によって変わるという事です。

という訳で、今日は一見オールドテイストに見える3のチャートブラックレッドは、小魚のイメージを限りなく簡略化させた物だと言う話でした。


<補足話(8/27)>

ベイトの透過に関連する話を一つ思い出したので、ここに補足を。
世界の田辺さんのブランド、ノリーズより確か昨年より登場したフェイントベイトシリーズというのがあります。クリアのボディーに小さな魚の絵が描かれたルアー。
(ノリーズさん、勝手に画像をお貸りしてスイマセン。)
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僕はこれの写真を見た時に、見た目の滑稽さと、その裏に見える真剣さ、そしてこれから書く僕なりの妄想でドキドキしたのを覚えています。
ちなみに、僕はこのシリーズ、愛情を込めてガチャガチャと呼んでいます。なんだかガチャガチャから出て来るおもちゃみたいなんだもん。

それは置いておいて、このルアー見た目の面白さと裏腹に釣れている。周りにノリーズの関係者や、ユーザーがいて何となくだがその効果、釣果が聞こえてくるんです。
で、ルアー話なんだけど、このルアーいくつか種類がある中で、おなかに小さな魚が書かれた物があります。
これが僕が思う、おなかの部分の影=内蔵の影に見えたんです。実際、これを書こうと写真を探して来たら(上の写真)、思ったより小魚の位置が後ろ寄りだったので、完全に僕が思う内蔵の位置とはリンクしなかったのだけど。

それでも僕はこのルアーを見た時、もしかしたら、制作者の思惑通り、バスがルアーの本来のサイズより小さい物だと勘違いする、という以外に小魚の内蔵部に影が落ちたものに見える事もあるのではないかと思いました。
まあ、本当の答えは魚に聞いてみないとわからないのだけれど、釣れているという事がそのどちらか(もしくはそれ以外の)の、答えを持っていると言えるのかもしれない。なんによ面白いルアーだなーと。僕はこういった事をまじめにやった、制作者に感服するとともに、このシリーズの隠れファンになったのです。
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まずは宇宙タナゴの写真から

<上がQpで下がポム(ポムはBEAMSにて販売中)>
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この宇宙タナゴという色、実は単色のシルバーではないのです。
しかし、どう撮ってもやっぱり写らない。

という訳で、説明図をご覧下さいませ。

(スキャナーが今使えないので、写真で撮ったんだけど何とかなるね、よかった。)
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さて、上の図にあるように、宇宙タナゴはタナゴの色の感じにあわせて、頭にグリーン、両肩にブルー、あごと尻にレッドのパールが吹いてある。
といっても、写真では写らないレベルなので、実際魚がそれを見て解るかどうかは???
でもね、ルアーは実物を見ると結構怪しい光り方をしていて、いい感じなんですよ。
(特に肩に乗せたブルーパールの色はエロきれい!!)

シルバーの上にパールをかぶせるというのは、アルミ張りの時にも少しずつ取り入れている方法です。
アルミ張りの上にパールをのせると、アルミのフラッシングを出しつつ、影が落ちにくいシルバーになる。
影が暗くなりにくいので、全体を明るくしたい時にその塗り方をしています。

吹きのシルバーは元々、もやっと鈍い光なので、実際パールのせが必要かと言うと何とも言えないんだけど、
怪しい光が面白かったので、塗ってみました。


シルバーの中でもクロームのようにキツイ光と影を出す物と、今回の宇宙タナゴの様に鈍い光を出す物があります。どちらも光りはするけど、ちょっと印象が違う。(アルミはその間くらいかな。)
クロームの方は、ギラッと光ったり、時に影になったりとメリハリがあって、魚からは位置をつかみにくいのではないかと想像します。
それに対し、もやっとシルバーは、ふわふわ光りながらも何となくそこにいる感じがするので、魚からは位置をつかみやすくなるのではないかと。でも、ぼんやりは光っているので、形をはっきり見せないという事で、魚を騙しやすい部分がそこにあるのではないかと思います。
体験としても魚はシルエットが解りにくい色や、物やが大好きな部分があると思う。これは確実!!

まあ、そんな思いがあり、沢山の色出しの中から、宇宙タナゴは今回の9色のうちの1色に選ばれたのでした。
これで、今回写真では1番わかり難いと言われた宇宙タナゴの色わかってもらえたでしょうかね。

(OPA!の小林さんは早速宇宙タナゴでバスゲット。他のと比べて3倍バイトがあったとか、詳しくはOPA!小林さんへGO!!)
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今日は短めにルアーについて。


ルアーは「ボディー(形)」と「カラー(色)」とで構成される。
パーツはボディーの範囲内とする。

ボディーの意味は構造表現であり「動き」と関わり
カラーは視覚表現であり「印象」と関わって来る
と思われる。

(ボディーのライン、シルエットは視覚表現ともなるがそれはここでは置いておいて。)

つまりマンガで例えると
ボディー(=構造)は話の内容であり
カラー(=視覚)は絵という事になる。

ルアーの事を考えていて、ふとそんな考えが浮かんだ。

外から見て、僕は視覚表現にこだわりがあるように感じられるかもしれないが、実のところ構造表現も大好きである。
安定した構造があってこそ、視覚で遊べるのだから。
なんにせよ、どちらが欠けても良い物にはならない。


とまあ、ちょっと解りにくい話になったかもしれないが、初めだから容赦してください。書きながら色々考えて行きますので。
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