カテゴリ:ルアー 動き、構造( 8 )

明日より名古屋へ行くので、いくらかはアップして行かないと行けません。
という訳で、頑張って本日分を更新。

<続・スプーンと光>
さてさて、前回は後方に光を出すルアーの話だけで終わってしまったので、今日はそこからスプーンの話へ。

西根さんから後方フラッシング系のルアーの話を聞かせていただいた後、自分の中で幾つかの閃きと言うか、発見があった。
その一つがスプーンの構造の理解だった。

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先日の最後にアップしたこの写真。
出来るだけスプーンが泳いでいる状態に近い角度にして撮ってみた。
魚が後ろからスプーンを追うとこう見えるのかな、というイメージ。
実際は動いているし、魚とルアーのレンジで見え方は変わって来るけど、大事な発見はスプーンを同じレンジで追いかけると背中が見える言う事。
そして、その背中は上からの光を受けて、ピカピカ光るという事。

それを図にしてみたのがこれ。
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角度によってブレードがどう反射するか?
(実際光というのは様々な方向から来るし、水中では浮遊物でもっとぼやっとしたというか、直線的な光だけでは無くなるんだろうけど)

僕が光を考える時の大きな原則が幾つかある。
それは
●光は上から来るという事
●時間によって角度が変わるという事
●光には色があるという事

他にも考えれば出て来るかもしれないけど、大まかに大事にしているのがこれ。
その中でも1つ目の“光が上から来る”という発見は面白かった。
一見すると凄く当たり前の事なんだけど、ルアーを考える要素として凄く大事な事だと思う。


<光は上から来る>
それは、ルアーの背中の色に思いを馳せていた時に気づいた事。
トップウォーターだと、魚は下からルアーを見上げるので背中の色は関係ないかと思うかもしれないが、多分ルアーの背中の色は魚には見えている。
なぜなら、下から見上げた時に、水面が鏡の役割をするため、水中に入っている背中はそこに写ってしまうのである。

さらに、背中というのは光が一番当たり、発色する。
お腹はもちろん魚の目には入るが、影の面なので背中よりは発色し難い。
こと色という点について言えばお腹の色より、背中の色の方が魚の目に入るのではないかと。

まあ、まだまだ想像の領域なんだけど、水槽などでルアーを確認したりする事で、あながち間違っていないのではないかと思っている。

そしてその結果、スプーンの背中が無塗装でフラッシング面になっているのは、上からの光を効率よく利用するためなのではないかと言う事に気づいたのだ。

スプーンは、あの金属の板でルアーの本体と、ブレードの2つの役割を持たせている、本当に良く出来た構造物だと感動した訳である(涙)。


で、今回のカブメスはそのスプーンの動きと、光の使い方を上手くトップのルアーにとり込もうとした意欲作。

先ほどの原理をカブメスで示すとこうなる。
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カブメスを泳がせて良く観察すると、ルアーの後ろ15センチから20センチ辺りがもやもや光る。
つまり、ブレードに反射した光が水面に跳ね返っているのである。
普通、それだと光が上に行ってしまうので魚には届かないと思いがちだが、その反射した光の幾らかは、水面に跳ね返って水中に向かうと思っている。

つまり、ブレードを水面直下で使うということは、上からの光をとても上手く使う術の1つなのではないかと思っている。
それが正しければ、海馬もまたその原理を上手く使う事が出来ていると言える。

とまあ、これがカブメスとスプーンと光りの関係について考えていた事である。
実際の釣りでの動かし方や、誘い方に直接大きく関わるかは解らないが、
知っていれば何かの時に役に立つかもしれない。


続けて「実際の使用方法」や、「海馬との使い分けに」入ろうかと思ったが
光の話から色説明に入って行けそうなので、次回はカブメスの色について書いて行こうと思う。

という訳で、今回はこれで終了。
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さあ、今日はカブメスのモチーフとなったスプーンの光の使い方について、説明しましょう。

<スプーンと光>

僕がスプーンを使うのは主に渓流の時が多い。
それ以外だと、カブメスからの逆輸入でバスで試してみたいと思っていたり、海で少し使う程度。

で、それらで使用するためにスプーンを手に入れて、始めに疑問を持ったのが
「何故片面は色が塗られて、片面は金属のままなのか?」

そして、次に泳がせて疑問を持ったのが
「逆さまに泳いでるやん。」
だった。

つまり、スプーンとは
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↑見た目はこっちが表で
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↑こっちが裏のイメージがあった。

でも泳ぐ時は色の面を下にして、人間には無塗装の面しか見えない。
(正確には、ひらひらしてちょいちょい裏の面が見えるんだけど)

今思うとそんなおかしい事ではないのかもしれないけど、当時はなんだか腑に落ちなかった。
なんと言うか、何故影になる底に絵が書かれて、光が当たる上面はそのままなのか???


しかし、とある話からその問題の答えが見えて来たのである。
それは、去年のバサーオールスタークラッシックのこと。
西根さんとブレードの話をしていてある事を教えていただいた。
そして、その考えを色々検証して行く中で、スプーンの構造の解明に至ったのである。

西根さんに教えていただいた話とは「ブレード付きルアーのもつ特徴の1つ、フラッシング」について。
後方にブレードやらのフラッシングする物があると、魚の頭の上をルアーが通過して行って、離れて行く時になかなか視界から消えないという事。

どういう事かと言うと、通過したルアーを魚は後ろから見るようになる訳で。
ルアーというのは後ろから見ると、どれもが基本的に点になってしまう。
そうすると、ルアーというのは極端に見えづらい物になり、少し離れると視界から消えてしまう。
視界から消えてしまう=興味の対象から離れてしまう、事を意味する。

それが、フラッシングする物が後方についているタイプだと、ルアーの見え方が点になってもブレードが点滅して光を発するので、遠くに離れてもなかなか消えない。
そうすると、通過して魚からルアーが離れて行っても、フラッシングが届かなくなる距離まで、魚にルアーの存在をアピールする事が出来る。

魚はなかなか消えてくれないルアーに苛立ちを隠せなくなるのか?
それともちょっと迷ったあげく、まだ行ける!!と思って追いかけるのか?
それは解らないがそれによってスイッチが入る事はあるだろうと思った。


人間に置き換えると解りやすいかもしれない。

前からかわい子ちゃんが来る。
すれ違って通り過ぎる(あー、いいにおい)。

ここで、いけてる奴ならすぐに声をかけるかもしれない。
しかし、僕の様な臆病者なら、その存在に反応しながらもすぐには答えは出せない。

そして、振り返ってその後ろ姿を見る。

ここからである。
●例えばその子の服が少しシックな、街にとけ込む服だった場合
数メートルでその子の姿は雑踏に消えて行き、見えなくなってしまう。
そうすると、臆病者の僕はすぐにあきらめてしまう。

しかし、
●その子の服装が、少し派手目の明るい服装だった場合、どうなるだろうか?
同じく数メートルで雑踏に入るも、人と人の隙間からその子の個性的な姿がちらちらと目に入ってしまう。
頭にでかいリボンでも付けていよう物なら、人の頭越しにその存在を確認する事が出来続ける。
その間に、頭の中で「どうしよう」の文字かぐるぐるまわり、角を曲がった瞬間に、逃してなるかと足がそちらに向かってしまう。

なんて事になるかもしれない。

自分自身で言えば最後の最後まで確認しつつも、追えないであきらめる人生だったが…。
しかし、もしそこでその子が物を落としたり、つまづいてこけたりしたら、きっと近づいて手を差し伸べただろう。
ルアーで例えるなら、数メートルのただ引きからの、ほんの一瞬の揺らぎ、そんな所だろうか。

ちょっと例えがあれだけど、何となくイメージとしてはそんな感じだと思う。
「角を曲がる」「こける」「物を落とす」という後一押しの奇跡までの間に、どれだけジリジリした時間があるか、が大事だと。
きっと人も魚も見えなくなってしまえば、あきらめてしまう生き物なのだから。

話をルアーに戻すとつまりは、後方に光り物がついているルアーは、わりと長い間(距離)魚の気を持たせる事が出来る機能がついていると考えても良い、という話である。


とか、なんとか言っているうちに今日も随分進んでしまいました。
まだ光の話がスプーンと繋がっていないのに…。

次回はスプーンがシンプルな構造の中でいかに魚を誘う要素を持ち合わせているかについて、つなげて行こうと思います。

ヒントとして、次の写真を宿題に出しておきましょう。
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先ほどのスプーンの裏面写真と同じように見えるかもしれませんが、ルアーを手に乗せて角度を付けて後ろから写真を撮りました。

つまり、魚が後ろからルアーを見た時にこんな風に見えるのではないかと言うイメージです。
次回はここからスタートします。

間を空けない様に気をつけます。
ではでは
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皆さんご無沙汰しておりました。

勇士の協力で、念願の痴虫ノートをブログへ移行する事が出来、なかなか触りたくても触れなかったこのコーナーを復活させる事が出来ました。

復活の始めは「カブメス」について。

ある程度の事はお店への紹介文でざっくり書いたのですが、販売が始まって
お店からも、お客様からも

●どんな動きをするのか?
●海馬とどう違うのか?
●どういったとこで使うの?
●詳しい色の話をして!!

とかそこいらの話がちょこちょこありましたので、そこは痴虫ノートらしく
皆さんの暇つぶしに、ねちねちと書いて行こうと思います。

では早速お話開始。


<カブメスというルアー>

ルアー購入時の取り説と少し話は被りますが、そこはご容赦を。
基本構造はフロントにプロペラ、お腹にフックを2つと、ウィロリーフのブレードが直付けで1枚。

ルアーを開発する上でのアイデアの元はスプーンやシンキングペンシル。
それらをトップで使えないかと言うもの。

それらのルアーは引っ張られる事でお腹に水が当たり、それを押し分けながら
ボディーを揺らして動きを出している。

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(上の画像はクリックで拡大可)
カブメスの動きの原動力はこの原理と同じ。
腹の後ろの方に付いたビッグウィロリーフが水を受け、それを押し分け揺れる。
その揺れる動きがブレードを支えているボディーに影響し、ボディー自体にもロールの揺れを引き出す。

それ故に、ただ引きをする際はじわーっとラインを引っ張って、ブレードで水を押すイメージで使ってほしい。
一度動き始めると、慣性が付いて糸のたるみをとるだけでルアーはゆらゆら揺れながらこちらに来る。

つまり、カブメスの特徴=スプーンの特徴とも言える部分が多く、その一つに光のつかみ方というのがあるのだが、長くなるのでそれは次回という事で。


<まめ知識:ブレードの調整>

ブレードの締め具合でブレードの揺れ方と、ボディーの揺れ方がわりと変わる。
販売時はブレードの動きが出やすいように、少し緩めの設定になっているが、
それを締めたり緩めたりするとどうなるか?

●カップワッシャーがボディーに付くまで締めた状態
この状態だと、ブレードの可動域はかなり狭くなる。
つまり、ブレードとボディーに一体感が生まれる。
そうすると、ブレードの動きがボディーに影響を及ぼす度合いが高くなり、
ボディーのロールが強くなる。
ボディーを派手にねじらせたい時にはこのセッティングにすると良い。

●カップワッシャーがボディーに付いた状態から1周緩めた状態。
そこそこブレードに自由度が生まれ、それでいてボディーへの影響もある。
良いとこ取りのド真ん中の設定。

●カップワッシャーがボディーに付いた状態から2周緩めた状態。
かなりブレードとボディーの間に隙間が出来る。
それにより、ブレードの可動域が広くなり、ブレードの動きにキレが出て来る。
その反面、ボディーへの影響が経るので、ロールは弱くなる。

とまあ、大体は上記した3つの状態で使う事が主になる。

それに、リーリングの速度でもブレードの振りの幅は変わってくるので、自分の好きな
使い心地、揺れ心地を見付けてほしい。

本日は以上。
次回(光の説明)へ続く。
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シングルスイッシャー使用例第2例目として、クリアウォーターでの釣りを御紹介します。

といっても、クリアウォーターは少しずつ経験をためているところで、これじゃ無いといけないとか、こうやればいける、みたいなのでは無い事は先に述べておきます。

その昔、なじみの釣り具屋の大会で数度訪れたクリアウォーターのリザーバー。ふと気になって久々に行く事に。魚が見えてテンションが上がるのと裏腹に、なかなかバイトまで持ち込めない。

それまで、マッディーからステイン中心の釣り生活だったために、自社の製品はどちらかと言うと水をしっかり噛むと言うか、抵抗の強いものが多く、早い速度に対応出来ず。
クリアウォーターの釣りはなんだか見られている感が強いと言うか、見切られるんじゃ無いかと思ってしまってついついルアーを早く動かしたくなるんです。

そんな時に違和感なく使えたのがポムシリーズの二つ。

というかシングルスイッシャーはもともと、ボイルうち等にも使っていたので、少し慌て気味の動きは出せる。
はじめは普通に誘いつつ、魚が追ってきたところで速度をアップ、みたいなイメージで使っていました。
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<この時はポムだった気がする。今秋リベンジに行きます。>

その日一番チャンスがあったのが、人工の浮きものの影についた数匹の群れ。
浮きものの横を少し早めに飛沫を上げつつ首振りさせると、影の中からバスがすーーっと…。
まあ、すーーっと出てきただけで結局食わせるまでは至らなかったのですが。

イトウの時同様に、これで行くぞ、と思ってもっていった訳では無いポム達を一番多く投げる事になり、ここでもその対応力の広さを感じる事が出来たのでした。

ちなみに、その後もう少しイレギュラーな速度の変化を出すべく開発に勢力を注いだのが、スラッシュポムです。


今年の秋にリベンジしに行く時は、ただ巻きの中で速度変化で食べさせせる「可変リトリーブ(大阪の伊勢吉の三宅さん考案)」という技を首振りバージョンにアレンジしたのを試したい。

可変リトリーブの基本は、たとえば基本の速度(例えば5の速さとする)で巻いて来たものをほんの一瞬スッと2~3くらいに落とす。
そしてそのすぐ後に、今度はもとの速さより速い8位の速度に上げるんです。

そうすれば、同じ速度で付いてきた魚の目の前に、一瞬ルアーが近づいて距離が縮まる。
魚が「あっ」と思ったその瞬間、今度はルアーが速度を上げて逃げて行く。
そこで、逃がしてはなるものかと、スイッチが入るんです。
(ルアーで説明した所を小魚に置き換えるとよりイメージしやすいかも。)

ただ巻きの中で、ここぞと言う所、もしくはもう自分に近づいて気づかれる。
というタイミングでこれをやって、食いきらない魚に口を使わせる。
これを首振り系でやってみようと。


ちなみに、この可変リトリーブは今まで
バス、アジ、メバル、シーバス、イワナ
海、川、湖どこでも効いた、ものすごいメソッドです。

食わせの間を自分で作るんですね。
本当にすごいので、騙されたと思ってやってみてくださいませ。


・シングルスイッシャーはボイル打ちが似合う
・ボイル打ちからのサイズ&シルエットの話
はまた次回

明日はカラーリングに戻ります。
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シングルスイッシャー使用例 数日前のシングルスイッシャーの説明を軽く復習してもらって、今日は実例ほ含めたポムとQpの話へ。

シングルスイッシャーは特殊性が無い代わりに非常に対応力があり、潰しの効くルアーだという事を述べたのですが、それは色々なところで実感しました。

・流れのある川の釣り。
・クリアウォーターでの釣り。
・マッディーウォーターのアシ際のでの釣り。
・リザ-バーの釣り。


ちょっとバスから離れますが、まずは一つの釣行例をもとに、ポムとQpのコンセプトの違いなどを話して行こうと思います。

<流れのある川の釣り>

それは北海道へイトウ釣りに出かけた時の事でした。
もっていけるルアーも少なく、その頃はまだ渓流の釣りもしていなかった僕は、分けも分からず、当時出していた全てのルアーを2~3コずつと、テスト中のルアーを少しもって行く事に。
そして、その中で役に立ったのがポムシリーズとめめず、そして東所沢でした。
得に、ポムシリーズはポム、Qp共に魚をキャッチし、それ以外にもバイトをもらう等、かなり活躍しました。

当初、バス感覚で考えていた僕は、海馬に絶対の自身をもっており、まずはその力をここでも再確認するつもりでした。
しかし、実際の釣りでは、流れのある川を釣り上がりながら、上流に向けてルアーを投げて行くスタイル。
海馬の可能性は感じつつも、しっくり来させる事が出来ない。

そこで、ガイドの大学生二人のまねをして(二人は、流れの中できっちり首を振るペンシル等を基準にルアーローテーションをしていました。)首ふり系に。
流れの中で上手く首を振らせるという事で、クルクル首を振らせる事のできるQpをチョイス。
流れにのせて動かしているルアーが、アウトベンドの木の前を通った瞬間、水面が割れてイトウがバイトしてきました。

流れの中でかけた魚は引きが強く、竿を落としそうになりながらも、フォローしてもらって何とかキャッチ。
うっひょー、イトウ最高ー。と言ったかは憶えていませんが、めちゃくちゃ嬉しかった1本でした。
そうか、こう言った流れの中から魚がでてくるのか、そう思いつつ釣り上がる事に。
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<初イトウは流れの中Qpのテスト中のレッドヘッドでした。>

次に魚をかけたのは、めめずでした。川の少し弛んだたまりの奥に投げて連続の首ふりで、自分にだいぶ近付いてきたところでどばんと水面が割れました。

その次の東所沢のバイトは物凄かったのですが、キャッチ寸前で針とヒートンを繋いでいたケブラーの糸が切れてさようなら。
バーブレスなので上手く外れてくれるといいのですが、はじめの魚より確実にでかい魚だったので、かなり興奮しました。

どうもその日は当たりの日だったようで、上手くバイトを拾えましたが、午後から翌日の昼過ぎまで何の音沙汰も無く、やはり簡単な釣りでは無いんだと言う感じました。
 次にバイトがでたのは2日目の午後。少し流れのゆるめの所を今度はポムをドリフト気味に流しながら首を振らせ、水面が割れました。
すこし空いた後の魚だっただけに、とても嬉しかったのを憶えています。
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<ポムで釣ったのは木が倒れて流れが緩んだごみだまりの前。もぐらデスという水色ベースのカラーでした。>

 その釣行では、他にもバイトはあった物の、キャッチ出来たのはその3匹。まあ、彼等いわく坊主の日もザラにあるので、かなりの良いできだったそうで。
そんな昔話を釣りとして、再分析出来る様になったのは数年後、渓流釣りをするようになってからでした。


5フィートちょいの短いスピニングロッドを器用に使い、小さなミノーを流れにのせてトゥイッチさせたり、流れをきってトゥイッチさせたり。
そうして魚のでてくる場所の情報を自分の中に集めて行く中で、ふと、イトウの釣りを思い出しました。

マス類であるイトウもあんな大きな身体をしつつも、全く同じような習性で同じような条件で出てきていたと。
渓流をしている人間なら当たり前に投げるコースも、イトウ釣りの時はそんな事分かりません。
見よう見まねと、何かしらの勘で巡り当てた魚は、出るべくして出たのだと、時を数年へて分かりました。


そんなイトウ釣りの出来事と、その後の渓流釣りから解った、流れの中で魚を釣る方法の様なものを書いたのですが、僕が行くバスの釣り場では、ここまで全体的に流れている事はそこまでは無いのです。
でも、そこそこの流れでもやはり魚は流れのルールに乗っ取ってえさを食べている感じがします。

で、そういった川の中で釣りをする時に、自分より上流に投げて流しながら釣りをする場合は、ウェイトの効いたQpが役に立ちます。
慣れればポムでも何とかなるのですが、やっぱりQpの方が楽です。
尻側にしっかりウェイトが効いているので、ルアー自体流されていても、お尻を始点に首を振らす事が出来る。
ポムはどちらかと言うと体全体で動きをとるので、どちらかというと、緩い流れから止水を少し左右にゆとりを持って降りながら釣るのが気分ですかね。
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<左がQp、右がポム>
(わずかだけどQpのお尻が沈んでいるのが解るでしょうか。
ほんの少しだけど、斜め浮きと水平浮きの感じも見て取れます。
微妙な差だけど、使う側にとっては大きな差になるのです。)

ミノーを例に挙げて話すと、ポムはフローティングミノー的、Qpはシンキングミノー的な気がします。
渓流などでも、シンキングミノーは流れに強いのですが、それはルアー内の重心の分配によってそのルアー自体の動きに「おきあがりこぼし」的な戻る、もしくは止まる要素を生み出している。
それに比べて、フローティングミノーは、何処か水に押されたりしながらも、ぎりぎりのバランスをとりつつ揺れていると言うか、影響されている感じ。


てなかんじで、何か一つでもピンとくれば良いと思って、色々書いてみました。


まとめると、ポムは限りなくペンシルに近いシングルスイッシャーであり、それはノーウェイトの水平浮きボディーに小さいペラという、惰性を生みやすい設定だから。
トントーン、と指先に重さを感じながら小気味良い首振りと、少し惰性の付く伸びを楽しむルアーです。

それに比べ、Qpは従来のシングルスイッシャーに近いものだと思います。ボディーの後方にウェイトを効かせているので、頭ではなく、ややのど元に水を受ける感じになる。
そうする事でキレのある動きの後に惰性が出難い水のからみをする。
目のくぼみも水受けになっているので、ブレーキの役割を少しばかりは手助けしている感じになります。
くるくる動いてぴたりと止まる。
瞬間のきつい首振り、水のあてにも強いので、ぎゅ、ぎゅ、ぎゅと出来るだけ点で仕事して、止めてと冬の釣りにも良いと思います。


今回は流れでの釣りを元にQpとポムの比較をしてみました。
明日に続きます。
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シングルスイッシャー好きのよろこび

ご無沙汰しておりました。
無事痴虫ボックスも始まり、まだばたばたしていたりしていますが、パソコンには向かえるようになりました。
さてさて、続々、シングルスイッシャーの話

前回前々回で、いろいろなルアーの中のシングルスイッシャーの位置が解っていただけたかと思います。
同じスイッシャーでもダブルスイッシャーはノイジー等とリンクした音の要素があり、シングルスイッシャーはどちらかと言うとペンシルとリンクした動きの要素のあるルアーです。

で、とある釣りウマの方と話をしていて
前回の最後に書いた
「シングルスイッシャーは足かせのついたペンシルである。」
という話になったのですが、これ勘違いしないよう始めに補足を。

その人がこう言いました。
「僕にとっては『シングルスイッシャーはペンシルより器用なやつ』だと思うんだが」と。

そう、それは僕がこれからしようとしていた話と関係していまして、前述の言葉はまさしく、ルアーの物理的な動きについて指したものであり、後述の方の話は、シングルスイッシャーの持つルアーの要素の多さ、幅の広さをとって話した言葉です。
つまり、シングルスイッシャーってかなり色々出来るよと、いろいろ引き出せるよとそういう訳です。
さすが市原のカリスマ、スタンダードなルアーの話をするとなげえ!!い、いや、すげえ!!でした。
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<数年前の事ですが、この旅も僕を釣りのより深い所に連れて行ってくれた経験でした。僕の初渓流魚はイトウ!!
一緒に言った若人達、道具をフォローしてくれた若人達よ、愛してるぜ!!>

という訳で、ここからいよいよシングルスイッシャーとペンシルの比較になります。

ペンシルもザラの様にウェイトを効かせて、器用にさせたものと(多分日本人がそこを特化させたと思われる)伸び足の長い、スライド系のもの種類分け出来ます。
どちらにせよ、基本動作は首振りと、それの間合いによる誘いだと思います。
その他、ダイブ、水面はや引き等もありますが。

そして、シングルスイッシャーも基本動作はペンシルと同じく首振りと、間合い。そこにプロペラの要素の音、スプラッシュ、フラッシングと音と光の要素が入ってくるんです。

僕が思うに、ペンシルを好きな人は、動き系のルアーの間で魚を誘うのが好きな人。特にペンシルは何もついていない分、己の腕を実感出来たり、充実感がでかかったりするんだと思います。思いますっていうか僕はそう。やっぱり、なにもついていないルアーで釣った時は今でも素直に嬉しいです。

シングルスイッシャーは何もついていないペンシルまでは行かないものの。それに準ずる「してやった感」を味わえるものだと思っています。しかも、ペンシルでは不安な部分を、プロペラによって少しフォローしてくれる。
少し気を楽にしながら、動き系のシンプルなルアーの喜びも味わえると言う、非常に今の時代にあったルアーだと思うのです。


それから、後にQpとポムの使用例の時に書きますが、僕が初めてイトウを釣ったルアーがQpでした。
その次がポム、そしてヒガトコ(針がもげてばらしましたが…)、めめず。

その時は渓流をしていなかったので今になると解る事も多いのですが、一つ言える事は、シングルスイッシャーは嫌われ難いルアーなのかもしれない、という事です。
まだこれは直感の部分が多いのですが、多分シングルスイッシャーは魚の種類によって好き嫌いが出にくいルアーなんじゃないかと感じています。感じている、今はそのレベルでしか経験出来ていませんが、嫌われないからどこでも使える。1激必殺とか、派手ではないけれど、そばに置いておきたい信頼出来る奴。

海の釣りでもトップの基本は、ペンシルとポッパー。
それに最近はミロの海バージョンのダブルスイッシャーも見るようになりましたが、僕は案外シングルスイッシャーも良いんじゃないかと思っています。

ペンシル、ポッパー、シングルスイッシャー、僕が思う嫌われ難そうなルアーです。
ダーターもシルエットの作り方で、案外行けそう。
ちなみに「この嫌われ難い」という考え方、後に色の話の方でも出て来る、ちょっと気にしているキーワードです。潰しがきく、と同じような部分もあります。
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<ニンニクとショウガのチューブがでかい…>

まあ、その話は置いておいて、ペンシルとシングルスイッシャーの整理をしましょう。
ボディー+αとしてプロペラが付いているシングルスイッシャーは、その構造の通り、動き+α(音、光、水流)などおまけがついて来る。その事で、安心して動きを楽しみながらも攻める事の出来るルアーだと思います。
素材が良い、基本の味付けが良いのが料理では大事な事ですが、マヨネーズとかわさび、辛くないラー油、そういったもの要りますよね。ラーメンだとニンニクは必須。シングルスイッシャーのプロペラってそういうものだと思います。

最後に、首振りと言えばペンシルというのがトップの世界でよく言われて来た事で、一時期は反抗心を持ちましたが、今は僕も確かにそうだと思います。
でも一方で、時代にあった見方として、釣果を考えると首振りや、動き系のルアーを覚えるならシングルスイッシャーというのも手だと思います。

そういった訳で、これらの理由をひっくるめて僕はシングルスイッシャー大好きなんです。
大好きと言うか、潰しがきくから、とりあえず持って行くし、投げます。充実感もあります。
気づけば信用出来る奴になっていたという感じです。

今日は久々で長くなってしまいましたね。
雑誌の記事と違って、文章の量を決めたり、整理するという規制が少ないのが面白いかと思っています。
だから自分のノートに近いものなんです。
長い日は、時間をかけてゆっくり読んでください。

本日は以上です。
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シングルスイッシャーは何者か?

昨日の続きみたいな物ですが、とりあえずこのお題ではシングルスイッシャーに言葉の上でのアイコン的な物をつけてあげようと思います。

シングルスイッシャー、それはズバリ「消え去ろうとしている日本文化」です。
うわ、わかり難い。
誰かから聞いたのですが、日本人の文化というのは、恥の文化という物らしいのです。
やっちゃえやっちゃえ、だけではだめで、自ら自分を抑制する。
我慢したり、露骨さを押さえたり、奥ゆかしい、心に少し余裕を持つというもの。
そういうのって、ワビサビっていうの?

まあ、そういう僕はゴリゴリに前に進むパワースタイルを良しとする部分があるのですが、たまにそういった部分が自分の中に残っている事も感じるのです。

トップウォーターの釣りというのは特にそういった部分を遊ぶのが残っているジャンルなのかと思うのですが。
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<ポム君の家系図>

ま、あんまり御託を並べると、ややこしくなるのでルアーを例に話してみましょう。
とりあえず今回は、最近のトップウォーターでは完全に主流となったダブルスイッシャー。
これを、同じペラ物としてキーワードを出して比べてみましょう。

ダブルスイッシャーは、アメリカン、プロペラ、半自動
シングルスイッシャーは、日本、ボディー+ペラ、程よい抑制の手動

そんなイメージです。

ダブルスイッシャーの構造のメインイメージはプロペラな気がするんです。
毎度書きますが、お互いを比べて、解りやすく整理した上での話です。
もちろんダブルスイッシャーもボディーは大事です、それは解っているけど印象としてはプロペラな気がします。ルアーとしてまずプロペラが仕事をしている。ルアーをつくる人間としては、案外個性を出し難い、デザインしづらいルアーとも言えます。あ、ちなみにこの場合のデザインというのは、形、ラインのデザイン性の話ではなく、動きのデザインです。どんな動きを出すかです。まあ、そこを楽しむのが、作り手の楽しみなんですけど。また、逆にプロペラが仕事をするのでビルダーの腕や、意思が無くても形になるのもこのルアーでしょう。

シングルスイッシャーはあくまでボディー+αのプロペラです。
常にボディーとプロペラのバランスを考えなくてはいけない。そうしないと動かないというか、そのバランスで動きの質をコントロールするんです。首を振った後の余韻を持たせて、スライドさせるのか?(ポムはそんな感じ)、ウェイトやプロペラで制御してテーブルターン系にするのか(Qpはこちら)、はたまたそれ以外の何か。作り手としては、すごく真っ当に構造と向き合う、面白いルアーなんです。作り手がそういった幅を持たせる事が出来るという事は、使い手もそのルアーの癖を知って楽しむ遊びが出来るという事です。

つまり、シングルスイッシャーはルアーの構造として、とても抑制の利いた物なのだと思います。
そこにこのルアーの奥ゆかしさと、かっこよさがある。
日本人としてのワビサビを感じる事が出来るのです。

と、ここまで書いて、やっぱりシングルスイッシャーはペンシルに似ているなー、と感じました。
僕が覚えている印象的な言葉に
「シングルスイッシャーは足かせのついたペンシルである。」
という言葉があります。
シングルスイッシャーのルアーとしての機能を見事に言い表した言葉だと思います。


というわけで、シングルスイッシャーはペンシルと同じ、最後に残されたワビサビのルアーだという事です。
ザラを効率よく使うアメリカ人と違い、日本人のペンシルはわびさびによる進化だと思います。

明日は、そのペンシルとシングルスイッシャーを比べる事で、さらにシングルスイッシャーを浮き彫りにして行きましょう。
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今日は宣言通り、シングルスイッシャーの話です。

が、その前に昨日のKKAの答え。
ケーケーエー、これを3回位繰り返すと、「ケーケーエー、ケーケエー、ケーキエー」
景気えー、となるのです。
80年バブルをイメージしたサインは景気がいい証。
プラムフィッシュは僕にとって景気の良い色なのです。


ここで四方山話はおわって、シングルスイッシャー。

まず始めに、お店の人から
「シングルスイッシャーって、トップをして間もない人とかにはわかり難いルアーなんですよ。」
と言われたとき、一瞬「なんで?」と思いました。
そして、すぐに自分もそうだった事を思い出し、「なんで?」と思ってしまった自分を反省した訳です。

簡単に言うと、シングルスイッシャーって、トップ界の立ち位置が解りづらいんだと思うんです。
今まで、ルアーの種類一つ一つの区分けははっきりはされてないですが、例えば僕的にこんな風な印象じゃないかと思います。

例を書いてみますと

<がっつき系>ノイジー、ダブルスイッシャー、リップもの
<おおらか系>ペンシル、ダーター
<一発大物系>ダーター、ポッパー
<器用な優等生>シングルスイッシャー、ポッパー、ペンシル

印象で書いたのでこれが全てではないですが、こんな感じじゃないかなーと。
ポッパー、ペンシル、ダーターは2度登場させていますが種類によって違うかなとか思いますし、ダーターは器用に入れる事も出来るでしょう。
ま、印象です。

で、クラスメイトでもそうでしたが、割と顔が良くて、性格もなかなか、成績も良い。
みたいな人って、あるきっかけで、特徴の無いやつ、と言われたりするんです。
僕もそれで悩んだ口です。ウソです、僕はダーターみたいなもんで、いつも一発大物狙いでした。

同じスイッシャーでもダブルスイッシャーだと、釣れる安心感がある(ルアーが仕事をしてくれる)。
同じ首振りでもペンシルなら、何処か割り切って「これで釣るんだ!!」みたいな思い入れが出来る。
でも、シングルスイッシャーはそこが解りづらい。

何かを評価するのに6角形とかで表現する事がありますよね。
シングルスイッシャーはあれで表すと平均的に奇麗な6角形になるタイプです。
動かしやすい、投げやすい、楽しい、釣れる。
文句は無いですし、僕は大好きです。
でも、何かがものすごく特別な物ではない
でもね、器用な事、使いやすい事、答えてくれる事、というのは、自然とやり取りをする釣りという中では、とても大事な事です。
一生懸命釣りを勉強すればするほど、そう思うようになりました。
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<6角形表の例>

「良いとか悪い」では無くて「わかり難い」
これがまさしくシングルスイッシャーの悩みなんでしょう。

という訳で、これから
●シングルスイッシャーは何者か?
●シングルスイッシャー好きのよろこび
●シングルスイッシャーの使用例

と、シングルスイッシャー徹底解剖に入りましょう。
そして、ある時僕の中で起きたシングルスイッシャー革命のように、シングルスイッシャーを好きになってもらいましょう。


明日に続く
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